
表情筋が動くシステムは、二つあります。
一つは、なにか刺激が与えられたとき、脳の中で反応が起こり、そこから神経回路を通って表情筋に伝達され、表情が作られる方法。
そしてもう一つは、自分でこんな顔を作ろうとして意識的に表情筋を動かす方法です。
「笑う」と「笑顔」の違いで説明すると、前者が「笑う」そして、後者が「笑顔」です。
つまり、「笑顔」は意識して作る顔なのです。そもそも笑顔は、不自然なもの。
さて、なにを意識して「笑顔」を選択するかは、人それぞれ、その時々です。
例えば、「相手に好意を持ってもらいたい」、「敵ではないことを伝えたい」「自分の扱っているモノや、サービスを選んでほしい…」あるいは、「相手への思いやりや、マナーとして」などです。
そう、「笑顔」は、自分で選ぶことができる「態度」です。
先日、96歳のお母さまを見送られた方が、こんなことをおっしゃっていました。
「亡くなるまで、本当に笑顔でしたよ。と、母のお世話をしてくださっていた介護士さんや、母の身近な人たちから、そう言われました。」と…。
私は、そのお母さまにお会いしたことはありませんが、きっと、思いやり溢れた方だったに違いないと思いました。
笑顔は、不自然なもの。だからこそ、人の心をつかむのです。
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